【動画】ストーマ脱出時の対応

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ストーマ脱出とは、ストーマがいつもの状態より、お腹から異常に飛び出し大きくなった状態をいいます。 

今回はストーマ脱出について説明します。 

ストーマ脱出はなぜ起こるのか? 

ストーマ脱出の原因はいろんなことが考えられます。 

・ストーマ造設時の腸管や切開の操作によるものが考えられます。

双孔式ストーマは単孔式ストーマよりなりやすいです。 

・ストーマ周囲の筋肉、腹直筋などが弱くなってくる。 

・過度に腹圧がかかる。

例えば、慢性的に咳が続いている。赤ちゃんは泣くことで腹圧がかかります。

過度な運動や仕事で腹圧がかかる場合があります。

腹筋を鍛えようとトレーニングすると腹腔内圧はあがります。

仕事で重いものを持ったり、しゃがんだり這うようなことを繰り返すと腹圧は上がります。 

・腹腔内圧の上昇。

例えば、肥満、腹水、腸管浮腫など。 

放置していると起こってくること 

腸管が傷つきやすくなります。

また、循環障害も起こしやすくなります。 

ストーマ袋の中が、脱出したストーマでいっぱいになり、排泄物がたくさん出ると漏れやすくなります。 

ストーマの径が大きくなるので、面板の孔が合わなくなってくる。 

面板の孔を大きくするとストーマ近接部の皮膚がただれやすくなる。 

など 

対応方法 

①脱出した腸管の戻し方 

まずは仰向けに寝ます。

次に腹の力を抜いて、ストーマを手で軽く押さえておなかの中に納めていきます。

なかなか入らない時は、ゆっくり時計回りに押えた手をまわしてみます。 

②ストーマ装具の選択と使い方 

ストーマ脱出時の、ストーマ径を計って面板の孔の大きさを決めます。 

装具袋の大きさもストーマでいっぱいになるようなら、大きめの装具袋の装具を選びましょう。 

ストーマ粘膜や、周囲の皮膚が荒れるなら、パウダー(粉状皮膚保護剤)やペーストやリング(練状皮膚保護剤)などで保護することをおすすめします。 

③日常生活で気を付けること 

できれば腹圧がかかりそうな時は、ストーマに手を当てて脱出しないようにしながら行動する。 

前かがみの姿勢を長時間続けない。例えば、草むしり、アイロンがけ、悪い姿勢のパソコン、テレビなど。 

お腹を絞めつけ過ぎない。例えば、トレーニングベルト、きついガードルなど。 

便秘でいきむのをやめる。 

肥満にならないようにする。 

浮腫の出やすい病気を持っている人は、病気の治療をする。 

④医療機関の受診 

脱出した腸管がもどらず、痛みが生じる時。

ストーマの色が白っぽくなって赤色やピンク色に戻らなくなった時などは、かかりつけ医や、ストーマ外来など医療機関の受診をお勧めします。

緊急の処置が必要な場合もあります。 

また、ストーマ脱出になり、一旦納まっても、必ず受診時には医師に報告しましょう。

そして、ストーマ外来受診時にはストーマ装具や、面板の孔の大きさ、ストーマや皮膚の対処方法などを相談しておきましょう。 

この記事のまとめ 

ストーマを持っているすべての人にストーマ脱出が起こるわけではありません。

手術や日常生活上どうにもならないことで生じるため、初めて大きくなったストーマを目にすると驚きますが、脱出した腸が元に戻り、便秘や腹痛を伴わなければ慌てずに対処しましょう。 

腹痛や、ストーマの色の変化などがある場合は、緊急に医療機関を受診しましょう。 

ストーマ外来などで相談しながら、ご自分なりの対処方法を見つけて上手にストーマケアを続けていきましょう。 

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