【動画】ストーマ装具交換のタイミングはいつ?

ストーマ装具を使用されている方は、装具の交換日をどのように決めていますか?
交換のタイミングは人それぞれ
ストーマ装具メーカーの提示している貼付期間を目安にしている方、ストーマ外来で指導された期間を目安にしている方、ストーマ装具を破棄するゴミの日に合わせて交換されている方、訪問看護師さんが来る日に交換など、その方によって交換間隔は様々です。
今回は、ストーマ装具の貼付期間についてお伝えしたいと思います。
ご自身の設定している貼付期間が、適切であるかこの機会に確認してみましょう。
面板の仕組み
面板は、皮膚の機能を守る「皮膚保護剤」という成分で出来ています。
皮膚保護剤の作用として、排泄物や汗などの水分調整をしたり、数日間貼っていても簡単にはがれず、皮膚に刺激の少ないしくみになっています。
しかし、装具によって、皮膚保護剤の組成成分が異なるばかりでなく、面板の厚みや形状も異なるため目安とする貼付期間も異なるということになります。
一般的には、ストーマ装具の貼付期間を長くすると、面板がストーマ周囲から徐々にふやけたり、膨れたり、溶けたりして、ストーマ基部の皮膚にトラブルを起こしやすくなります。
逆に、貼付期間を短くし過ぎると、面板の粘着作用が強いときに剥がすことになり、皮膚に強い剥離刺激を与えることになります。この場合、必ず粘着剥離剤を使用します
交換のタイミングを決めるにあたって大切なこととしては、ストーマ装具交換した時に面板側の皮膚にくっついていた部分を見ること(皮膚の状態もあわせて)となります。
実験ー面板の変化を見てみましょうー
透明なプラスチックの板にストーマ装具を貼って、袋の中に排泄物の代わりに水分を入れることで、面板にどのような変化が起こるか見てみましょう。
使用装具はイレオストミー用、(貼付期間の目安2~5日)
結果 ⇒ 2日経過後、孔の部分がドーナツのように白くなりふやけてきています。
ストーマ装具交換のタイミングの決め方

この実験結果からも分かるように、ストーマ装具交換のタイミングとしては、このふやけや、膨らみ、溶けがある部分が1cmになったら行うのが望ましいということになります。
何故なら、面板に排泄物の成分を含むことで皮膚保護剤の機能が低下し、皮膚トラブルを起こしやすくなるからです。
貼っている時には、面板の貼付側は見ることが出来ないので、ストーマ装具交換をした時に観察するようにし、次の交換日の目安にします。
これはあくまでも目安であって、排泄物の性状や量、汗の量、皺の入りやすい人は活動量などによっても貼付期間は変わってきます。
いかがでしょうか?
ご自身のストーマ装具交換間隔は、皮膚トラブルのリスクのない範囲で行えていたでしょうか?
まとめ
ご使用のストーマ装具、排泄物の状態、ストーマ周囲の皮膚の状況、活動量などで交換間隔は変わってきます。
ストーマ装具交換のタイミングの目安として、面板のふやけや溶け膨らみ具合を見ることが大切であるという事をご理解いただけたでしょうか。
適切な貼付期間でスキントラブルを予防し、快適なストーマライフを過ごしていきましょう。