【動画】ストーマ袋の種類

今回はストーマ袋の種類についてご紹介します。
ストーマ袋は、ストーマから出た排泄物を収集する袋のことです。
消化器用と尿路用などがあります。
透明と不透明なストーマ袋の違いは?
透明なストーマ袋
入院中、ストーマを造る手術を受けたすぐは、多くの医療者が見やすいように透明の袋を使用します。
退院後は、ご自分が袋の中が見えた方がストーマや排泄物を確認出来て安心という方は、透明の袋を使用します。
不透明なストーマ袋
袋の中が見えないほうが自分以外の人に見えないし、気にし過ぎないからいいという方は不透明な袋を使用します。
不透明な袋の色は、肌色や薄いダークグレーになります。
撥水しやすい軟らかい不織布や布がストーマ袋を覆っています。
不透明な袋は、貼る時にストーマが見づらくなりますが、覆ってある布にスリットが入りその部分を指で広げればストーマが見える仕組みのなっているものもあります。
ストーマ袋の構造
ストーマ袋は一見すると、一枚のビニールでできているように見えますが、3~5層の違った素材を合わせて耐水性や柔軟性、強さ、防臭性、装具が擦れる音などを考えて作られています。
製品によって違いがあります。
尿路用のストーマ袋には逆流防止弁が付いています。
尿が出て逆流防止弁より下に溜まると上にはもどらない仕組みになっています。
また、ストーマ袋が直接肌にあたることで、蒸れが生じるのを考慮し、透明のストーマ袋であっても肌にあたる側のみ不織布が付いているものもあります。
排出口を折り曲げて布の中に納める仕組みのものは、袋がコンパクトになり、排出口が足などにあたらなくなり、目立ちにくくもなります。
ストーマ袋の大きさ
消化器用ストーマ袋
コロストーマ用だと、容量はだいたい500mlぐらいのものが多く、サイズはおおよそ30×15 cmになります。
イレオストーマ用だと、容量はだいたい600~700mlぐらいで、サイズはおおよそ32×16 cmです。
尿路用ストーマ袋
容量はだいたい400mlぐらいでサイズはおおよそ25×15 cmです。(※だいたいと表現したのはそれ以上も以下も数多くあるため)
あえて袋を小さく(10×15cm)して尿はレッグバッグで貯める仕様のものもあります。
また、消化器用ストーマ袋には、排泄口のない閉鎖具タイプのストーマ袋もあります。
容量やサイズは様々ですが、小さいものが多いです。
洗腸をされている方や、銭湯や運動時に使い分けて使用します。
ストーマ袋の排泄口の違い
コロストミー用ストーマ袋
排泄口は、下から排泄物を出せるタイプと閉鎖式と言われている全く出せないタイプが大半です。
ストーマ袋の下から排泄物を出せるタイプは、大半がマジックテープで留める仕組みになっています。
商品によって違いがあります。
マジックテープのついていないものは専用のクリップや文具のクリップ、輪ゴムなど使いやすいもので留めて使用する場合もあります。
排泄口の広さは商品によって違いがあり、6~8 cmになります。
イレオストミー用ストーマ袋
排泄口は水様の排泄物を出しやすいように先が細くキャップ式になっています。
商品によってキャップの形や太さ仕組みが変わります。
排液バッグにつなぐことができるものもあります。
ウロストミー用ストーマ袋
排泄口は細い筒状になっており、キャップが付いているもの、回転式開閉栓が付いているものなど商品によって様々な種類があります。
また、夜間や頻回に尿を廃棄できない時に、夜間用畜尿バッグやレッグバッグに専用の接続管を付ければ繋ぐことが出来る仕組みになっています。
排泄口は何度も使うところです。装具変更時には、ご自分が使いやすいものか確認することが大切です。
この記事のまとめ
ストーマ袋は、販売されているものは同じ様に見えると言われることがありますが、それぞれの商品によって若干の違いがあります。
ご自分が使いやすいものを選べることができると便利さが変わるかもしれません。
肌にあたる面は商品によって素材が異なり、接触感覚の違いがあります。
ストーマ袋を貼ってから見える部分も、観察重視か、ストーマ装具交換時に見やすいか、普段は中が見えないよう隠したいと思うかで、透明か不透明か選ぶことができます。
ストーマ袋の仕組みや、大きさも若干の違いがあります。排泄口は日に何度も使用することになり、操作がしやすいことが大切です。
ストーマ袋で蒸れて汗が多くなったりする場合、ストーマパウチカバーを使用したり、自分で工夫したカバーをかけたり、また、見た目を気にする方向けに袋全体に貼るシールもあります。
不透明パウチにスタンプを押してデコパウチとして使用されている方もいます。
ストーマ袋は、排泄物を貯めておくとても大切な場所になるので、よりご自分に合ったものを選んで、自分に合った使い方をすることが大事です。