ストーマ装具のフリーカットとプレカットどう使い分ける?

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皆さんは、ストーマ装具にフリーカットタイプとプレカットタイプがあるのはご存じですか?

フリーカットタイプとは?

ストーマのサイズや形に合わせて面板をカットしご自身のストーマに合わせてカット、貼付できるものです。

プレカットタイプとは?

面板に最初から正円の穴が開いていて、ご自身のストーマのサイズに近いものを選択し簡単に貼付できるものです。

皆さんは装具のフリーカット、プレカットのどちらを使用していますか?

今回の動画では、フリーカットタイプとプレカットタイプの特徴と、どのような時に変更したら良いのか、ストーマ装具を選択をするときの一案となればと考えております。

まずは、フリーカットの特徴を見ていきましょう。

フリーカットタイプとは先ほどもお話したようにストーマサイズやストーマの形に合わせて面板をカットできるものです。

ではどのような時に使用すると良いのでしょうか。

①手術後などストーマにむくみがありストーマのサイズが安定しない時

そのような時に、ストーマの大きさに合わせて面板をカットすることができます。変化するストーマサイズによって微調整ができます

②巨大ストーマ・変形ストーマ、楕円形ストーマなどストーマの形に特徴がある時

面板をストーマの形に合わせてカットできるのでストーマ周囲の皮膚の露出を少なくできます。

そうすることで皮膚のへ排泄物によるダメージを軽減できます。

③ストーマ脱出などの時

ストーマ装具を貼付するときはストーマのサイズが小さくても、ストーマ脱出することによりストーマのサイズは変わります。

そのようなときは、面板の内側部分に切り込みをいれることによってストーマ脱出した場合や変形時にも貼付することができます ※切り込みはプレカットもできる場合があります

脱出したストーマは大きいこともあり、面板に余裕を持たせること、柔らかい面板にすることが必要となります。

平面装具のフリーカットの中には、大きくカット出来るものもあり、ストーマが変形していたり、大きいサイズの時、または大きさが変わった時にでも対応ができ、面板自体も柔らかいものが多いです。

また、皮膚に排泄物を付着させたくない場合は、面板のカットをストーマに合わせてカスタムカットできることで、アクセサリーの使用を最小限にすることができます。

これもフリーカットの特徴です。

フリーカットの凸面装具は、凸面装具の幅が広いため全体的に抑えることができます

フリーカットはご自分のサイズに合わせて細かくカスタムできますが、カットしなくてはならないため手技が必要となります。

また、カット部分がギザギザになってしまうとストーマを傷つけてしまうこともあります。

事前にカットされていないため急いでいるときなど時間がかかってしまうこともあります。ある程度大きさやカットサイズが決まっている場合は先に何枚かカットして保存しておくと良いでしょう。

次にプレカットの特徴を見ていきましょう

プレカットは正円形にカットされているため、ご自分のストーマのサイズに近いものを選択するとすぐに貼付することができます。

ではどのような時に使用すると良いのでしょうか。

①ハサミでうまくカット出来ない時

カットする手技が必要ないため簡単に貼付することができます。

また、はさみでカットされていないため、カットされた際部分がぎざぎざでなくストーマが傷つきにくいというのも特徴でしょう。

②面板部分をコンパクトに貼付したい時

プレカットはフリーカットのものに対してサイズが設定されているため、面板部分がコンパクトなものが多く、コンパクトに貼付できるのも良い点です。

そのためピンポイントに押せ、均等に力を与えることができます。

特に凸面装具では凸の幅が狭いため凸で押したい部分にピンポイントに押すことができます。

しかし、プレカットタイプは正円形の形でカットされているため、楕円形のストーマなどの場合は皮膚と面板の間に隙間が空いてしまいます。

正円のサイズも5㎜幅と大きくなっていくことが多く、自分のストーマのサイズに合わない場合もあります。

そのようなときはアクセサリーなどで充填すると良いでしょう。

最近は大きなプレカットタイプのものもありますが、最大50mmまでしかなく巨大なストーマなどには対応が難しいこともあります。

まとめ

フリーカットタイプとは、ストーマのサイズや形に合わせて面板をカットしご自身のストーマに合わせてカット、貼付できるものです。

プレカットタイプとは、面板に最初から正円の穴が開いていて、ご自身のストーマのサイズに近いものを選択し簡単に貼付できるものです。

ストーマの大きさが変化しやすい時や、形に特徴がある場合はフリーカットを選択すると良いでしょう。

逆に、ハサミのカットが不得意な方、ストーマサイズが正円の方、面板をコンパクトにしたい方などはプレカットを選択すると良いでしょう。

このようにフリーカット、プレカットの特徴を知ることで、ご自身のストーマ装具を選択する時の一案となれば幸いです。

最後に、プレカット使用している場合でも災害時などご自分の装具がすぐに入手できない場合があります。ぜひご自分のストーマを守るためにもハサミでカットできるようにしておきましょう。

ご不明な点はウエルカム・サポートセンターにいつでもご連絡ください。

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