【動画】オストメイトが行う皮膚被膜剤の使用方法
今回は、オストメイトご自身が行う場合の皮膚被膜剤の使用方法をご説明します。
皮膚被膜剤は面板を剥がすときに、はくり刺激が強い場合や、テープの粘着刺激が強い場合に皮膚を守るために使用します。
皮膚トラブルのない健常な皮膚に使用します。
皮膚被膜剤の種類
皮膚被膜剤は個包装(ワイプ)タイプとスプレータイプがあります。
個包装(ワイプ)タイプ
外出時など持ち運ぶ場合に便利です。
また、1回のストーマ装具交換での使用量が分かるため、目安が立てやすく購入時にも便利です。
スプレータイプ
肌に吹きかけるだけで、簡便に使用することが出来ます。
飛行機の機内には持ち込めないので注意しましょう。
※個包装(ワイプ)タイプであれば基本的に持ち込み可能ですが、航空会社によっては持ち込み禁止の場合がありますので、事前に確認しておきましょう。
実際に皮膚被膜剤は効果があるのか?
動画では、皮膚被膜剤がテープの粘着刺激を和らげられるかどうかの簡単な実験を行っています。
まずは、なにも付けないで新聞紙にそのままテープを貼ります。
貼られたテープを剥がすと、新聞紙の文字がテープに写ってしまいました。
次に、新聞紙に皮膚被膜剤を吹きかけてから、テープを貼ります。
貼られたテープを剥がすと、テープのみ綺麗に剥がすことが出来ました。
この実験結果から、実際に皮膚に使用するのと環境は変わりますが、一定の効果はある事がわかります。
個包装(ワイプ)タイプの使用方法
まず、肌を洗浄し清潔にします。
次に、袋からシートを取りだし、場合によってはシートを開いて、肌に一塗りします。
こすりつけたり、重ね塗りはしません。
※動画では重ね塗りになっている部分もありますが、一方向に塗ったり、円を描くように塗るといいでしょう
その後、20~30秒自然に乾燥させた後、べたつきがなければ、ストーマ装具や、テープを貼ります。
スプレータイプの使用方法
皮膚被膜剤が、ストーマ粘膜にかからないように、ティッシュペーパーやキッチンペーパーで粘膜を隠しながらスプレーを吹き付けます。
皮膚から10~15cm離して1回吹き付けます。
皮膚被膜剤のご使用にあたって
皮膚被膜剤は、多くの商品が販売されています。
アロエエキスやヒアルロン酸、ビタミンE、セラミドなど保湿剤配合、香り成分入りなど様々です。
個包装タイプはシートの大きさや含まれる液量。
スプレータイプはプッシュする仕組みや液量、どちらも価格も異なります。
まとめ
皮膚被膜剤は、ストーマ装具交換時、面板がなかなか剥がれず、時間を要して、肌が真っ赤になる方には、使用することで、肌の調子も良くなり、ケア時間の短縮にもなる優れた商品です。
しかしながら、皮膚被膜剤を使用すれば、必ず皮膚が守られるというわけではなく、面板の吸水作用やPH緩衝作用を弱めてしまうこともあるため注意も必要です。
皮膚被膜剤は、使用方法を守り、肌の状態や、面板の貼りつき具合などに気を付けて使用しましょう。