【動画】要介護にならないために(フレイルとは)
健常な方が要介護状態にならないために、チェックの仕方や予防策について説明します。
フレイルという言葉を知っていますか?
「加齢によって心身が老い衰えた状態」を言います。
高齢者だからすぐに要介護状態になるわけではありません。
フレイルは運動機能、認知機能、生活機能などが徐々に低下していき要介護になるまでの段階の時期をさします。
ご自分が要介護になる前にご本人やお近くにいるご家族などが、その変化に早めに気づき対策をとることで、健常な状態に改善し、維持することが可能になります。
フレイルの原因
フレイルは何か決まった原因があって引き起こされるものではありません。
加齢に伴う心身の様々な変化や、社会的、環境的原因などが重なることでおきます。
例えば、
- 動くことが少なくなる。
- 人と交流する機会が減る。
- 歩くスピードが低下する。
- 身体機能の低下。
- 筋力の低下、筋肉量の減少(サルコペニア)。
- 認知機能の低下。
- 認知機能の低下。
- 疲れやすい。
- 元気がわかない。
- 病気などで薬や処置など日常管理が必要になる。
- 体重減少。
- 低栄養になる。
- 収入が減る。
- 認知機能の低下。
- 孤独になる。
などです。
自分でフレイルかどうかチェックしてみましょう
J-CHS基準
項目 | 評価基準 |
体重減少 | 6か月で2~3㎏以上の減少 |
筋力低下、握力 | 男性<26㎏ 女性<18㎏ |
疲労感 | (ここ2週間)わけもなく疲れた感じがする |
歩行速度 | 通常歩行速度1m/秒未満 |
身体活動 | 軽い運動、体操をしていますか?定期的な運動、スポーツをしていますか?の質問にいずれも「していない」と回答 |
該当項目が0項目:健常
1~2項目:プレフレイル
3項目以上:フレイル
厚生労働省が出しているチェックリストは15項目あります。(2020年に改正)より広い範囲のチェックができます。
フレイルを予防するために
✔持病のコントロール
持病の悪化はフレイルが進行する大きなきっかけになります。日頃から体調に気を配り、持病が悪化し
ないよう医師から適切なアドバイスや治療を受けるようにしましょう。
✔感染予防
感染をきっかけに療養生活や入院が続くと心身機能が著しく低下する恐れがあります。
日頃から「手洗い」「うがい」「マスクの着用」「予防接種を受ける」など感染を予防する対策を行
いましょう。
✔適度な運動
筋力を維持し体力を活発に保つには適度な運動が不可欠です。一時的に激しい運動をするのではなく
、例えば、かかと上げ、座って足踏み、上肢の運動など、体力を維持していける運動、テレビやラジ
オの体操、散歩、自治体で行っている体を動かす講座など、できることを見つけて継続して行きまし
ょう。
✔口腔・嚥下機能の維持
口の働きや飲み込む機能を維持することはとても重要です。「食べこぼす」「歯が減って噛めない」
「飲み込みづらい」などはありませんか?
このような状態を放置すると、低栄養や誤嚥性肺炎を引き起こす要因になります。食事はしっかり噛
んで食べることが基本です。できれば、定期的に歯科検診をして、歯が悪くなれば治療をするようにし
ましょう。
✔バランスの良い食事
低栄養は筋力低下を招く大きな要因です「主食」「主菜」「副菜」「汁物」とバランスのとれた献立を
心掛けるようにしましょう。
いくつも用意できないときや、外食ではいろんな食材が入ったものを食べるようにしましょう。
筋肉のもとになる魚、肉、卵、大豆製品に加え、乳製品も積極的に食べるようにしましょう。
✔社会とのつながり
高齢者になると一人暮らしになったり、友人が減ったりと人との関わりが変化してきます。
孤独になりすぎると精神的にも身体的にも悪影響が出てくることもあります。適度に人との関わりをも
つことが大事です。
興味のあること、楽しいと思えることを見つけて、人と一緒にイキイキと前向きに過ごせる時間を持つ
よう心がけましょう。
この記事のまとめ
要介護状態にならないために、年を重ねれば誰にでもやってくるフレイル状態(加齢による変化)を早
めに気付いて、しっかり予防することが重要です。
チェックリストを活用したりして、早期発見を心掛けましょう。
元気なうちからフレイルを予防するため、生活習慣病の予防や治療をしながら、運動機能の低下を防
ぎ、バランスよくしっかり食べ、社会的な関わりを保ち続けることが大切です。
対策したいけど自分ではどうしたらいいかわからないという時は、役所や地域包括センターに相談して
みましょう。