【動画】ストーマ装具 面板の種類 

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今回はストーマ装具の構成部分、面板について紹介します。 

面板の種類は様々です。各メーカーや製品のラインナップによって違いがあります。装具変更をお考えの時などに参考にしてください。 

面板 

面板とは、ストーマ装具を体に粘着させる、円盤状の部分をさし、ほとんどが皮膚保護剤を中心に構成されています。 

皮膚保護剤 

面板の黄土色の部分を皮膚保護剤といいます。 

製品によって成分構成は違いますが、皮膚を守ってくれて、数日間貼ることができます。 

皮膚保護剤の役割 

ストーマ装具を肌に粘着させます。 

排泄物や汗を若干吸収します。 

排泄物や汗を含んでも健康な肌のPHバランスである弱酸性に近かづけます。 

細菌の繁殖を抑えます。 

面板の構造 

面板の形 

形は、円形、楕円形、ひし角、花びら型、切込みの入ったものなどがあります。面板の面積も異なります。 

面板の厚み 

厚みも違いがあり薄いものからやや厚みのあるもの。

中心に厚みがあり外周は薄くなっているもの。

外周に伸縮性のあるかぶれにくいテープがついているもの。

中心部のみ厚みをもたせるために付属の皮膚保護剤がついているもの。

などがあります。 

面板の柔軟性 

伸縮性のあるものは、体の伸び縮みに合わせ肌に追従しやすくなります。 

硬さがある面板や、二品系のフランジ部分がある面板は、体の動きなどで皺が生じやすい場合など、肌に安定して粘着します。 

面板を貼るときの工夫 

肋骨や鼠径部、腸骨部に近い場所に面板を貼るとき、または、腹部に凹凸があるときは、面板の向きを変えたり、ホールカットの場所をかえたり、面板の外周を一部カットすることで対処します。

また、周囲がテープの面板を使用することもあります。 

面板の形状 

面板は平らなものだけでなく、お皿のような構造のものもあります。 

平面装具は、ストーマの高さがあり、腹壁が平らな場合使用します。 

凸面型装具は、ストーマの高さが低い、ストーマ周囲にしわやくぼみができる場合に使用します。凸部分の高さや、硬さ、形状などメーカーや製品によって違いがあります。 

凹面型装具は、ヘルニアなどによりストーマ周囲が膨らんでいる場合に使用します。 

ストーマ孔 

面板には中央部に孔があります。孔の種類は3種類あります。 

自由開孔、フリーカット・・・小さい孔が開いていて、はさみなどで自由にカットして使用します。

メリット

どんな形状のストーマにも使えます。 

術後などストーマサイズが変化している時期に使用できます。 

サイズの大きいストーマに使用できるものがあります。 

デメリット 

指先が不自由、視力が悪い、面倒臭がりの場合使用しづらい。 

②既製孔・・・一定のサイズで円形にカットされています。 

メリット

面板をカットしなくていいので、カットできない人も使用できる。 

デメリット 

正円形のストーマ以外は使いづらい。 

術後などストーマサイズが変化している時期には適さない。 

ストーマサイズによっては規格がない。 

③自在孔・・・ストーマ孔を指で広げて孔の大きさを自由に変えられます。 

メリット 

いろんなストーマの形に対応する。 

ストーマサイズが変化しても使用できる。 

デメリット 

ラインナップが多くない。 

規定サイズに合わないと使えない。 

手先の器用さが必要。 

面板の耐久性 

面板の皮膚保護剤には、各メーカーで肌に貼付する推奨期間の目安があらかじめ設定してあります。 

毎日交換~最長で1週間交換のものがあります。

ストーマやストーマ皮膚の状況。排泄物の量や性状。発汗や生活習慣、希望の交換間隔。などを考慮し選びます。 

この記事のまとめ 

面板はいろんな種類のものがあります。

面板は長い時間ずっと貼っているので肌との相性がいいものを使用するのが最も大切です。

それぞれの特長をいろんな角度から考え選択できると、より自分に合った面板を使用できると思います。

使用している面板に問題がある場合は、ストーマ外来で相談してみましょう。 

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