【動画】面板の耐久性について

ストーマ装具の面板の部分は、皮膚保護剤でできています。
皮膚保護剤にはいろんな素材が配合されており、面板によって違いがあります。
今回は、面板の耐久性について、実験を踏まえて説明してきます。
耐久性の目安
各ストーマ装具メーカーは、装具によって推奨する貼付目安を示しています。
短期は ~24時間(およそ数時間~2日)
中期は 25~72時間(およそ2~3日)
長期は 72時間以上(およそ4日以上)
面板は、貼付してから皮膚の汗や皮脂、排泄物によるストーマ近接部の溶け崩れや膨らみ、ストーマ造設部位やストーマの大きさ、創やドレーン痕、臍(へそ)、周囲の皮膚の状況等々で、はがれやすくなることもあり、必ずこの期間貼れる保障のあるものではあれません。
あくまでも目安です。
実験してみました
実験:ストーマ袋に水を入れて面板部分の変化を見る
今回は、ホリスター社のストーマ装具、モデルマフレックスの短期、中期、長期用を使用しました。
各ストーマ装具の中に水を入れ、透明なアクリル板に貼付し日数による変化を見ました。
(※排泄物ではないので、実際とは異なります。)
3日目
短期用のものは中央から1㎝幅まで白くなりました。中期、長期用は白い部分は5㎜幅くらいです。

5日目
どのストーマ装具も、白い部分が1㎝幅をこえました。

7日目
どのストーマ装具も交換したほうがいい状態になりました。

10日目
白い部分のふやけ具合が増え、粘着力も落ちています。

皮膚保護剤でできている面板の皮膚に対しての働き
ストーマの手当をする場合、面板をストーマ周囲に貼ることによって、便や尿などの排泄物が直接皮膚に触れないようにしています。
面板は、皮膚保護剤でできていますが、肌に対しては、次にあげるような働きをしています。
吸水,保水作用、PH弱酸性に保つ作用、緩衝作用、細菌繁殖抑制作用、粘着性作用、保温作用などです。
ストーマ装具面板交換のタイミング
面板を交換するタイミングは、面板のストーマに近接する部分の白くなった部分が1㎝を超えるころが適切と言われています。
ストーマ基部に皮膚トラブルがある場合や、排泄物の性状や量によっては、それより早く交換するほうがいい場合もあります。
また、全く皮膚トラブルもなく、排泄物の状況によってはストーマ装具交換を遅らせていい場合もあります。
ストーマ装具交換の時には面板の裏面を見て、適切なタイミングで交換できているか確認するようにしましょう。
排泄物が、皮膚にたくさんついていると、皮膚を傷めます。
ご自分の生活習慣やその日の体調に合わせて、交換のタイミングを見極めるようにしましょう。
この記事のまとめ
ストーマ装具の面板は、各メーカー、商品によって耐久性が異なります。
貼付期間は、短期、中期、長期、の目安があります。
ストーマ装具を貼付してからは、皮膚の皮脂や汗、排泄物による溶け崩れや膨らみ、ストーマ造設部位やストーマの大きさ、創やドレーンの痕などで、貼付部位の条件が異なるためあくまでも目安としましょう。
交換のタイミングはストーマの近接部から白くなってきた部分が1㎝を超えるくらいで交換するのが適したタイミングと言われています。
生活習慣、皮膚のトラブルの有無、排泄物の状況などで、ご自分に合った交換のタイミングを見極めるようにしましょう。
ストーマ装具を選ぶときは、交換間隔に合った、面板の耐久性も考慮して選ぶことが大切です。