ストーマ周囲のテープの使用について
皆さんはストーマ面板の周りにテープを使用していますか?
テープを使用している方の中には、面板の密着を高めるため、入浴時水の侵入を防ぐため、安心のためなど様々な理由があるでしょう。
各々のテープには特徴があり、テープの特徴や使用法、ちょっとしたコツを知ることで今後の生活に活かせる情報をお届けしたいと思います。
まず、皆様にお伝えしたいことは、面板のまわりをがっちりテープで何重に貼付しても、面板の下に排泄物が入り込んでいるときは漏れています。
そのままにしていると皮膚がただれて、次回交換時に痛みとともに装具を貼付するのも困難になります。
すぐに装具の交換をしましょう。
テープはあくまでも補助のためということを忘れないようにしましょう。
テープにはフィルムタイプや、不織布タイプ、シリコンタイプ、ハイドロコロイド材でつくられたものなどさまざまなものがあります。
・伸縮性があり体や皮膚の動きに密着するもの
・透過性があり汗などは蒸発させ蒸れにくく外からの水を通さないもの
・低刺激であり皮膚に優しくかゆみなどの症状を出現させにくいもの
・テープをはがすときに角質の剥離を軽減し皮膚を守るタイプのもの
・薄く皮膚に追従しやすいもの
・価格が安価なもの
・小さくピンポイントに使用できるもの
・手で簡単にカットできるもの
などさまざまです。
どのような場面で使用したいのか。皮膚の状態はどうなのか。常に貼っていたいのか、入浴時など特殊な時に使用したいのかによって選んでも良いでしょう。
何を使用したら良いのかわからないときは、どのような時に使用したいのかまとめておくとわかりやすいでしょう。
テープを貼付するときのコツ
テープを貼付するとき密着させるには段差に入り込ませる。しわ部分に切り込みを入れることで追従します。
ちょっとしたコツではがれにくく、テープのつっぱり感も軽減できます。引っ張るちからが弱くなると皮膚への負担が軽減します。
テープをはがす時のコツ
テープをはがすときも注意が必要です。
低刺激といってもびりっと勢いよくはがしてしまうと皮膚の表皮をはがしてしまって周囲の皮膚のトラブルのもとです。
テープは折り返して180度に近い状態ではがし表皮を引っ張らないようにしましょう。
フィルムドレッシング材をはがす場合は、肌と平行になるように優しく引っ張ることで肌から自然に浮き、はがすことができます。
また、テープをはがすときも優しくはがすことを心がけましょう。
テープの特徴を理解し、貼るとき、はがすときに、できるだけ皮膚に力が加わるのを抑えることで、周囲の皮膚は守られ、面板の密着を助けたり水が入り込むのを予防したりとストーマ貼付時の手助けとなるでしょう。
いろいろな種類のテープがありますが、今回はフィルムドレッシング材や不織布テープ、ハイドロコロイドテープを実際にみてみましょう。
カテリープラスカーブ
ウエル・カム サポートセンター (wellcomeshop.jp)
カットすることなくそのままで使用することができます。
面板の外周の形に寄り添うカーブ。薄くしなやかであるため、快適な着け心地とむれにくい構造になっています。
伸縮性があるため皮膚になじみ、はくり刺激も軽減されるよう開発されています。
はがすときは皮膚と平行になるようはがしていきましょう。
3M ジェントルフィックス さくっと楽に切れるテープ
ウエル・カム サポートセンター (wellcomeshop.jp)
肌にフィットし、手で簡単に切れるテープです。
テープが伸びることでツッパリ感を軽減し、やわらかな粘着剤によって皮膚になじみ、はくりの刺激、痛みを軽減する構造です。
優肌絆
ウエル・カム サポートセンター (wellcomeshop.jp)
こちらも手で簡単にカットできる構造です。
12㎜の細いものから、25㎜、50㎜とあり用途に合わせて使用できます。
はくり刺激が少なく皮膚に優しいタイプです。
ジェントルフィックスや優肌絆は自分でサイズを調整できるのも良いところです。
テープ状皮膚保護剤
ハイドロコロイド材でつくられており皮膚に優しいです。
伸縮性もあるため、腹壁の形の変化に対応し密着します。
装具交換時に一緒に交換するようになっています。
>>アダプト外周シール
ウエル・カム サポートセンター (wellcomeshop.jp)
アダプト外周シールはコンパクトでピンポイントに張ることができます。
>>ブラバ伸縮性皮膚保護テープ
ウエル・カム サポートセンター (wellcomeshop.jp)
ブラバ伸縮性皮膚保護テープは半月型、ストレート型状があり、半円型はベルト対応のもの、大きいものなど用途に合わせて使用できます。
3M シリコーンテープ
ウエル・カム サポートセンター (wellcomeshop.jp)
シリコーン素材で作られており、貼付しやすくはがしやすいです。
シリコーン素材なので、はくり刺激が少なく表皮の負担が少ないです。
手で簡単にカットできます。
面板貼付の補助だけでなく、外からの水分も通さないので、入浴時など水分から面板を守りたい時などに使用できます。
この記事のまとめ
テープといっても種類によって形状や用途がちがいます。
それぞれのテープの特徴を理解し、自分がどういった目的で使用したいのかを、メモなどにまとめておくとわかりやすいでしょう。
テープを貼るとき、はがすときは、できるだけ皮膚に力が加わるのを抑えることで、周囲の皮膚は守られます。
テープの正しい使い方を覚えて、ストーマの面板の密着を助けたり、水が入り込むのを予防したり、うまくストーマ貼付時に活用しましょう。
ご不明な点がございましたら、いつでもウエル・カムサポートセンターまでご連絡ください。