採尿袋が紫色になったら 

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今回はウロストミー(尿路ストーマ)の方の、採尿袋が紫色や青色ピンク色になった場合の対処方法についてです。 

紫色採尿バッグ症候群(ししょくさいにょうばっぐしょうこうぐん)、PUBS(Purple urine bag syndrome)と言われています。

ブルーバッグ症候群やパープルバッグ症候群と呼ばれることもあります。 

長期にわたって尿道カテーテルを留置し、尿路感染を起こし、便秘傾向の場合は抗菌薬の服用などで、体の菌のバランスが変わった時などにみられることがあります。 

ウロストミーの方もまれに、採尿袋に紫色や青色ピンク色が付く場合があります。 

採尿袋が紫色になる原因 

通常であれば、食事で摂取するたんぱく質の構成成分であるアミノ酸が体の中で分解や代謝され、腸や肝臓、腎臓などを巡って茶色の便や黄色い尿となって出ていきます。 

アミノ酸の一つであるトリプトファンが、体のいろんな臓器で代謝吸収し変化していく途中でインジカンという体には無害の物質が作られます。

この物質が尿から排泄される場合、細菌を含むことでインジゴブルーという青い色素やインジルビンという赤い色素をつくります。 

採尿袋はプラスチックポリマーなので色素を付着しやすく、蓄尿することで酸化(酸素をふくむ)がすすみ発色することになります。 

対処方法 

発熱や尿の混濁がひどいなどの症状が出ている。

または、

カテーテルが入っているが交換していないなどの場合は、泌尿器科に受診されることをお勧めします。 

そうでなければ 

まずは、水分制限をしていない方は、いつもより多めに水分摂取をして尿の量を増やしましょう。 

また、便秘していれば定期的に排便するよう、食事、水分、運動、下剤などでコントロールしましょう。 

ストーマ交換時や排尿操作時はしっかり手洗いを行ってから清潔に行いましょう。 

蓄尿袋は1週間目安での交換ですが、発色がみられているときは早めに交換しましょう。 

この記事のまとめ 

ウロストミー(尿路ストーマ)の方で、蓄尿袋を使っている方が、まれに袋が紫や青、ピンクなどの色に蓄尿袋が変色して驚くことがあります。 

カテーテル交換が必要であったり、発熱、尿の混濁などがなければ、慌てずに対処しましょう。 

水分摂取をやや多めにして尿量を増やして、便秘があれば改善するようにしましょう。 

手洗いをしっかり行ってから、ストーマ装具交換や排尿操作を行いましょう。蓄尿袋も色が出ている間は、早めに交換するようにしましょう。 

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